冥界へ・・、そして黄泉がえる!?

六道珍皇寺へ行ってきました。
お盆の時期に行われる「六道まいり」でよく知られているお寺です。


早春の特別寺宝展が行われていました。

「六道」とは、仏教の教義でいう、
「地獄道・餓鬼道・畜生道・修羅道・人道・天道」の6種の冥界。
この六道の分岐点でこの世とあの世の境の辻が六道珍皇寺の境内のあたりだと言われていて、
冥界への入り口と信じられてきたそうです。

冥界へ・・といえば、小野篁。
小野篁は嵯峨天皇に使えた平安初期の官僚なのですが、
閻魔王宮の役人ともいわれた人物です。
昼は調停に出仕し、夜は閻魔庁につとめていたんだとか?





写真、手前の建物は「閻魔堂(篁堂)」です。
弘法大師、小野篁、閻魔王が祀られています。
奥の朱色の建物は「鐘楼」です。
「迎え鐘」をつくことができます。




さて、昼間は朝廷、夜は閻魔庁でお仕事をするなんて、
小野篁はいったいいつ寝ていたんだろう?という疑問が頭に浮かびます。
そして、もう1つ。
閻魔庁でのお仕事はどこでするんだろう?という疑問。
その疑問の答えが写真の本堂の中のお庭にあるんです。




このお庭の奥の方・・。




 

 

 

 

 

 

 

その場所は鬼門の方角にあり、
軒下の「神猿」がその方角をじっと見つめて守っています。
「神猿」は「魔去る」と考えられています。
見にくいのですが、この「神猿」は
烏帽子を被り御幣を方に担いでいます。





その方角にあるのが、この井戸です。
「冥途通いの井戸」です。
この井戸は冥界と繋がっていて、
小野篁はこの井戸から冥界へ通っていたのだとか。
そして、この井戸から奥に進むと「黄泉がえりの井戸」もあります。
冥界から戻ってくるときはこちらの井戸を使ったのだとか・・。





不思議な伝説のある六道珍皇寺。
早春の特別寺宝展は3月21日から24日にも行われるそうです。