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『大徳寺納豆』という名前の通り

古来より大徳寺に伝わっておりますが、他にも天竜寺納豆もありましたし、妙心寺などにも伝わっていたようです。静岡の浜名湖のあたりに伝わります浜納豆も、同じ種類になりますし、他にも各地のお寺さんに伝わっているのを聞いたことがあります。一般的にも一昔前には京都などのご家庭でもつくって食しておられたようです。

また、大徳寺のような禅寺に伝わっている理由ですが、禅寺では食事といえば精進料理ということになり肉や魚を食せないこともあり、どうしてもタンパク源が不足しがちになります。

それを補うためには植物性のタンパク質でもっとも重宝なのが『大豆』ということになります。それに『大麦』というとても栄養価の高いものも使い、またどうしても人間の体に必要な『塩』というものを足して、麹菌による発酵を元にした醸造によって得られる旨味のあるものにしている大徳寺納豆は、非常にお寺さんに適したものだったのではないでしょうか。そして、それが現代では発酵食品として非常に注目されているところでもあります。

作り方においても、夏の暑い時期に天日干しをして桶などに入ったもろみを一日に何回となくかき混ぜたり、湿度や温度を上げた『室(むろ)』にはいっての苦労の多い作業などが、修行される雲水さん(修行僧さんです)にとってはとても良い(!)修行になったのではないでしょうか?

以上などの点から、禅寺にこんなにマッチした食物も少ないのではないかと思われるくらいすばらしいものだと感じます。そこに注目されて、またご自身も非常にその風味や味を好まれたのが一休さんで、それを大徳寺に遺され今に伝わっているのだと思います。

 

大徳寺納豆の由来

大徳寺納豆の作り方

大徳寺納豆うんちく